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トップメッセージ

株主並びに投資家の皆様におかれましては、平素より格別のご支援を賜り厚く御礼申し上げます。
今後とも皆様のご期待に沿い得るよう、新たな成長ステージに向けて積極的な事業運営に努めてまいる所存でございます。

代表取締役社長 中島 太

当期の業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、通商問題の影響により輸出が弱含むものの、雇用・所得環境の改善が続 くなど緩やかな回復基調を辿っておりましたが、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行の影響により、大幅に 下押しされ厳しい状況となりました。 情報サービス産業におきましては、競争力強化や将来の成長のために、新たなデジタル技術を活用したデジタル トランスフォーメーション(DX)に取り組む企業が増加しております。一方、技術者不足が慢性化していることに 加えて、大規模案件が収束し中小規模の案件が増加することで、従来以上にプロジェクト・リーダー(PL)の確保・ 育成が必要となっております。 このような経営環境の下、当社グループは、既存領域を深掘りし安定的な受注確保に努めるとともに、DX関連案 件を積極的に受注するなど将来の事業拡大を見据えた受注に注力いたしました。また、個人別スキル分析を基にし た人材育成及びプロジェクトマネジメント力の向上など体質の強化に取り組みました。

その結果、当連結会計年度の売上高は15,342百万円(前期比3.4%増)となりました。利益面では、前年度より発 生していた不採算プロジェクトが収束したことなどにより、営業利益は1,012百万円(同2.6%増)、経常利益は 1,017百万円(同2.5%増)となりました。一方、税金費用の増加により親会社株主に帰属する当期純利益は695百万 円(同3.2%減)となりました。

当連結会計年度のサービス分野別売上高は、次のとおりであります。 システムの企画/設計・開発フェーズで提供するシステム・ソリューションサービスは、公共及び流通業界向け 案件が収束したことなどにより、7,305百万円(前期比8.4%減)となりました。また、システムの稼働後に提供す るシステム・メンテナンスサービスは、保険及びクレジット業界向け案件を継続的に受注したことなどにより、 8,038百万円(同17.1%増)となりました。

当連結会計年度の業種別売上高は、次のとおりであります。 銀行業界向けは1,807百万円(前期比3.0%減)、証券業界向けは688百万円(同10.8%減)、保険業界向けは 6,304百万円(同2.3%増)、クレジット業界向けは1,991百万円(同14.9%増)、公共向けは1,618百万円(同1.3% 減)、流通業界向けは676百万円(同22.8%減)、その他業界向けは2,260百万円(同26.1%増)となりました。

また、1株当たりの配当金につきましては、25円の中間配当を実施いたしました。また、期末配当につきまして は、普通配当25円の配当案を第44期定時株主総会に付議することといたしました。また、毎年3月31日現在の株主 名簿に記載または記録された当社株式100株(1単元)以上を保有する株主様を対象に株主優待制度を導入しており ます。

(※)デジタルトランスフォーメーション(DX):
企業がIoT、AI、ビッグデータ等の先端デジタル技術を活用して新たな製品サービ ス、ビジネスモデルを創出すること。

 

重点課題への取り組み

当社グループは、2017年3月期を初年度とし2023年3月期を最終年度とした「中長期経営計 画 C4 2022」を策定し推進してまいりました。当該計画では、既存事業の深耕及び隣接領域へ の展開に加え、新規事業・海外事業の創出などにより最終年度の事業目標は、連結売上高220億 円、売上高営業利益率10%以上、ROE12%以上を目指してまいりました。しかしながら、慢性 化する技術者不足の影響で人員計画と実績が大幅に乖離する状況となりました。

また、新規事業及び海外事業においても、これまでの取り組みの成果を踏まえ、今後の方向性 を大幅に見直すことといたしました。加えて、一部で不採算プロジェクトの発生や品質面の問題 が顕在化し、人材育成及びプロジェクトマネジメント力向上が喫緊の課題となったことなどによ り、2021年3月期から始まる第3ステップの戦略を次のとおり見直しております。

 

・ 既存の受託開発事業(コアビジネス)の拡大

・ 技術革新及び顧客のビジネスモデル変革に対応した、DX案件の積極的受注

・ 体質強化への投資を継続

・ 開発人員の増強

・ 当該計画の課題解消に寄与する業務・資本提携やM&Aの遂行

 

以上の戦略実現に向けて、次の施策に注力してまいります。


  1. 事業拡大
    既存の受託開発事業(コアビジネス)の拡大に向けて、年間売上高10億円以上の重点顧客4社 を中心に更なる取引深耕を図り、顧客ポートフォリオの安定性を高めてまいります。
    また、DX系案件の拡大に向けて専門部署を設置し、ビッグデータ・アナリティクス※1及び クラウド技術であるAWS※2・Azure※3並びにアジャイル開発※4など新技術・開発手法の調査・ 研究に取り組み、DX技術者育成を促進させ開発体制を早期に確立するとともに、重点顧客及び 主要エンドユーザーにおける既存基幹システムとDX連携案件の積極受注に努めてまいります。
    また、RPA※5につきましても、DaaS※6、AI-OCR※7、EAI※8などの先端技術との連携などに より、更なる顧客の業務改善などに繋がるソリューションを提案してまいります。
  2. 体質の強化
    プロジェクトリーダー(PL)育成、品質管理力強化、開発力強化を軸に、体質強化への投資を 継続実施してまいります。併せて、開発人員の増強に向けて、新卒・キャリアの積極採用の継 続や、コアパートナー企業との先を見据えた投入計画の連携強化及びオフショア・ニアショア を含めた技術者の確保に努め開発体制の充実に注力してまいります。 また、引き続き、開発プロセスや作業手順の標準化及び開発ツールの効果的導入による生産 性の向上に努めるとともに、働き方改革の推進や働きやすい制度・環境作りを通じて、社員が 自身の最大限のパフォーマンスを発揮できる環境を提供してまいります。

    以上、これらの取り組みにより、更に受注領域を拡大して高付加価値ソリューションを提供す ることを目指してまいります。 なお、「中長期経営計画 C4 2022」の最終年度(2023年3月期)の事業計画目標(連結)は、次 のとおりであります。

    ・ 売上高:177.5億円(年平均売上高成長率5%)
      DX関連売上高比率10%超。
    ・ 売上高営業利益率:6%以上の確保
      毎年単体売上高の0.5%を体質強化やR&Dへ継続投資。
    ・ ROE:8%以上の維持



    (※1)ビッグデータ・アナリティクス:膨大なデータをビジネスに役立つ形で整理、視覚化すること。 (※2)AWS:Amazon Web Servicesの略。Amazon.com社が提供しているクラウド・サービス。 (※3)Azure:Microsoft社が提供しているクラウド・サービス。
    (※4)アジャイル開発:顧客の要望や経営環境の変化に柔軟に対応しながらソフトウェアを迅速に開発する手法。
    (※5)RPA:Robotic Process Automationの略。人間が行う業務の処理を操作画面上から登録しておくだけで、様々なア プリケーションを横断して処理する技術。
    (※6)DaaS:Desktop as a Serviceの略。デスクトップ環境をクラウド上に構築し、ネットワーク越しにその環境を呼び 出して利用する技術。
    (※7)AI-OCR:大量の文字データから取得した学習データを蓄積し、高精度な文字認識を可能とする技術。
    (※8)EAI:Enterprise Application Integrationの略。企業内の業務システムと連携し、データやプロセスを統合 して運用する技術。